こんにちは。
京北地域の小規模事業者さまの経営を支援する京北商工会です。
秋も深まり、このあたりも樹々が色づき始めています。
さて、一昨日「実践事業計画作成セミナー」の第3回を開催いたしました。
講師はもちろん株式会社ディセンター代表取締役の折原浩先生です。
18時30分スタートですが、なかなか参加者全員そろってはじめることができなくて、折原先生には大変申し訳なく、これはセミナーを開催するにあたっての課題です。
また一方では、仕事を一生懸命早く終えて、遅刻をしてでも参加していただいている会員事業所様には、お疲れのところ学びに参加いただきありがとうございます。
第3回、今回のテーマは「財務」です。
昨年のセミナーでも財務については学びましたが、今年はさらにわかりやすく参加者の皆様も理解が深まったと思います。
セミナーの導入では最近よく耳にする「BCP」についてお話しいただきました。
今後小規模事業者も義務化の方向であることももちろんですが、小規模事業者の自分には関係ないなどということはありません。
私自身、BCP策定について調べてみたり、セミナーに参加してみたりすると、大層な計画で本業に追われがちな小規模事業者さまにとっては、チャレンジする前から負担が大きいことがわかりますし、なかなか取り組みの一歩を踏み出す気持ちになれないかと思います。
ですが、折原先生は「軽めに考える」ことから始めればよいとおっしゃって、私たちにもできるのでは?と思うことができました。
では、軽めに考えるとはどういうことでしょう。
マニュアル通りきっちりやろうと思うと大変なのですが、例えば電気。
いつ使うかわからない発電機を購入して倉庫に閉まっておくのではなく、営業用車両を電気自動車にすることで良いというようなことです。災害時に電気自動車に蓄電された電気をどうやって使用するのか、その方法をわかるように記録しておき、災害時に誰でもできるようにしておくこと。これだけでもBCPなのです。
今あるものをどうやって活用するか。折原先生に教えてもらった発想法の出番です。
「そんなの無理」ではなく「だったらどうしよう」の思考で立ちふさがる壁を乗り越えていきたいものですね。
次は本題「財務」です。
「人でいう血液が企業ではお金である」
人間は血液検査をして体の異常がないかチェックします。
同じように、企業はお金の流れをチェックしてどこかに問題がないかを確認するのです。
折原先生には貸借対照表を本当にわかりやすく説明いただいたので、参加されたみなさまはご自身の経営について現状把握と今後の対策をかなりシンプルに考えられたのではないでしょうか。
財務と言えば、売上高総利益とか流動比率、総資本比率などとっつきにくい用語とともに計算式がでてきて、その時点で「よくわからない、ややこしいもの」ということになってしまいませんか?
ところが、折原先生が話されると総予算のことであったり、現金のことであったり、とても考えやすくしっかりイメージできます。
貸借対照表の見方から、経営者のすべきことをたった4つで説明いただき、ただがむしゃらにがんばるなどという目標ではなく、より具体的に戦略を考えることを習慣にしていきましょう。
続いて、事例で学びます。
「カレー屋の創業」ということで、個人事業の開業シュミレーションを行います。
イノベーションマトリックスを作成して、創業当初と軌道にのった後の収支計画をシュミレーションします。
3人から4人のグループで一つの計画をつくるワークとなりました。
創業時の収支計画で運転資金はどれくらい見ておこうか、創業当初の収支はどれくらいになるか。
これらをつい算数で考えてしまうのですが、そうすると現実からは遠ざかってしまうのです。
不思議ですね。あらためて日々経営されている皆様のことを尊敬するのでした。
次回最終回は12月19日(木)です。お楽しみに!